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ひつじ好きな人間のブログ。

マンガ海賊版サイトの功罪と現状 2024年2月

 

 あまりにも有名な星野ロミは相変わらずバカをやっている。恐らく彼のような人種はマンガが興味ない訳ではなく、単に社会に反発しているだけなのではないだろうか

彼がオンラインスクールを開講すると聞いて危機感を持っている。

mmake.net

彼のような人間の海外渡航は禁止されるべきだと思う。

 

 

言うまでもなくマンガ海賊版サイトは存在自体が悪なのであるが、どのように害をなすのかがあまり明確になっていない側面がある。

 

また、海賊版サイトに比する利便性を提供すべきであって、業界の怠慢だとかいう意見があるが、結局のところ欺瞞であると思う。かってのWinnyの製作者なんかもそうだが、社会的合意を経ずに他人様の権利を侵害する自由などというものは存在しない。自由というものは社会の合意の上で成り立っているからである。無法地帯とはただの無秩序であり、自由で文化的とは程遠い。

 

 

 

 

マンガ海賊版サイトの有害性

海賊版サイト一般は基本的に既存の経済構造・産業構造を弱体化させるように働く。

 

マンガ海賊版サイトについては、出版社・印刷会社・中古本業界(bookオフ等)・流通業・書籍販売店・漫画喫茶等、かなり広範囲の業界の権利を間接的に侵害している存在であり、利益を得ているのはサイト運営者・広告会社・ドメイン卸売会社・ネットワークプロバイダ業者、そして”買わずに済んだ”読者である。このアンバランスさは問題である。

 

一般的に、海賊版サイト運営者はなんらこれら権利関係者にたいして関連性を持っていない。今更言うまでもないが、殆どの作品はリーチサイト(配信サイト)、アップロード問わず、非購入者が自由に閲覧できるようにする状態というものを認めていない。

星野ロミの詭弁には呆れ返るしかなく、論外である。

 

 

易アクセス性の高さ

 一般的なブラウザを使用し、「作品名 raw」「ネタバレ」等、ごく単純な検索ワードで海賊版サイトにアクセス出来てしまう現状がある。このような方法でアクセス出来てしまう方法を提供しているgoogle社のような巨大な存在に対し、現状では何ら法的な圧力がかかっていない※1。せいぜい、集英社等の出版社が代理人として検索結果の削除申し立てを行っているに過ぎない。

 

 考えても見て欲しい。DeepWebですらなく、特別なアクセス方法など何ら必要とされていないのだ。実質的に閲覧者が摘発される訳でさえもない※1。無制限立ち読みのデジタル版である。そして大半は日本で販売されているマンガのRaw(生)データである。

 

※1 現状、”見せしめ”で摘発されるのはアップロード者だけである

 

 

 どんなに綺麗ごとをいっても人間なのでこっそりアクセスしている人も多いのではないだろうか。非常に簡単に調べられるために名前は上げないが、こういったサイトは名前を変えて存在し続けており、一時的に閉鎖されることはあっても撲滅されることはないのが現状である。恐らく、ドメインの有効期限が終わると閉鎖するのだと思う。

 

見つけたらブクマすればいいしgoogle社だけの責任に帰結するのは些か極端なきらいはあるが、だからといって何ら対策を打たないでいいという問題ではない。実際、google bookサービスに対して、google社は世界各国の出版社から何度も訴訟を起こされている※2。

 

※2 訴訟は起こされているものの、実際にはいずれも合法扱いになっている。

 

 

youtubeTwitter(x)等もあるが、あちらは良くも悪くも目立つので話題になりやすい。

 

海賊版サイトの存在意義

そんなものは経済的にも、文化的にも、ましてビッグデータとしても存在しない※3.。よく言われるように技術的には優れたものがあるのだが、運営者が広告会社から入る収益を得るのがその在り方の全てである。

 

現在ではスマホアプリから漫画が読めるものが多く、日本のもの、海外のもの問わずかなりの作品が無料で合法的に閲覧出来る。ある程度の制限下でなら一作品につき、まとまった話数が読めたりもする。

 

星野ロミの話題性の理由

「星野ロミ」が話題になったのは、その違法性と挑発的な文言も去ることながら、「そういうスキームが存在する」ということを世間に知らしめたという事実があるからである。こうして知れ渡った以上、いまさら海賊版サイトの存在意義などあるとは到底考えられない。もはや業界はオンライン配信がスタンダード化しつつあるからである。

 

 

確かにごくマイナーな作品や50年以上前の作品をライブラリ化するのは意義があるだろう。それがかなり退屈なものだとしても。マンガ図書館Zhttps://www.mangaz.com/

)など有名である。

法的グレーでやってるようなところもあるかもしれない。

 

※3 還元しようという意思があるならもっとオープンな手段をとる筈である。

 

 

主な利用者層

年間数十億以上のアクセスがあることから、ネットに接続可能な端末を持っている極めて広範囲な年齢層がターゲットだと思われる。

特に10代の若年層や年収300万以下の低所得層が多いと思われ、yahoo知恵袋で質問している様子が散見される※4

 

※4 程度がかなり低い。

 

雇用と生活持続性を奪う海賊版サイト

 作家(製作者)本人が不利益を被るのは当然として、先述したようにかなり広範な業界が現在に至るまで継続して損害を受けているのが実情である。

 

それが何を意味するかというと、雇用を奪われているに等しい状態というのが挙げられる。マンガという分野一つに限定しても、海賊版サイトという存在は2010年以前まで育まれてきた日本の出版・流通業界を解体する方向に働いている※5。

 

※5:年数は適当

 

 これは何一ついい事などないと断言出来る。日本の経済全体に対して継続的かつ将来に渡って悪影響だし、この国が豊かにならない一因を成していると思う。

 

ジョジョリオン 25巻より

 

搾取の構図

構造としては、サイト運営者・広告出稿会社・CDNサービス運営会社(CloudFlare)、ネットワーク業者などがそれらとは何ら関連性のない日本の出版業界から年間数千億という被害額を略奪して山分けしているような状態である。

 電子データなので当然ながら中古品として再流通するようなこともなく、伝統的な産業構造を解体している存在であるといえる。

 

 

 

マンガ海賊版サイトの運営法

・毎月数万-1億超というアクセスを捌くために様々な工夫をしている

 -漫画をサクサク読めるように工夫しており、その対価?として広告収入を得ている

・同じようなサイトを量産してアクセスを分散している(判明しているだけでも100を超えている)

 -ドメインホッピングと呼ばれる手法を使っている 

 3つの超巨大サイトが閉鎖された2022年以降、海賊版サイトはどうなってる? | 海賊版サイトの現在地 Vol.4 - コミックナタリー

 

CDNサービス(CloudFlare)を利用する手法が主流

 

・ZIP、RARなどのファイルをRapidGator等のサイバーロッカーサービスにアップロードし、そのLinkを張るサイトの人気も根強い

・一定期間ごとに閉鎖しているか、閉鎖させられている

 -摘発逃れの戦略も含まれていると思われる

 -購入したドメインの有効期限が切れた時点で閉鎖している?

・広告ブロッカー対策もしている(実は9割ほど回避する方法もあるが)

Twitter(X)アカウントを持つサイトもある

 

 

行われている対策

著作権侵害の第三者向け通報ページが集英社のみにある ※6

Twitter等の広告で海賊版を利用しないよう呼びかけ

・正式な配信サービスに対してABJマークを付与している

  ABJマーク AEBS 電子出版制作・流通協議会

・出版社によるgoogle検索結果の削除申し立て

 -集英社の検索結果削除申し立て(一例) 

    https://lumendatabase.org/notices/search?term=%E9%9B%86%E8%8B%B1%E7%A4%BE&sort_by=

発信者情報開示請求を行う

 

・CloudFlareに対して権利者とその代理人が異議申し立て(DMCA侵害の通報)を行う

www.cloudflare.com

なかなか煩雑らしく、テンプレートが必要かと思わる。

しかも英語でなくてはならないようである。

彼らの対応はあまり迅速ではなく、わざわざ対応しない事も多い。第三者の匿名通報は法的根拠がないことから、基本的に対応しないと考えてよい。

 

・国内接続からのサイトブロッキングが議論されているが、有名なごく一部のサイト以外は行われていない

 

 ※6 知らないだけかもしれない。他の出版社にはLinkが見当たらなかった。なので集英社に関する通報のみ行っている

 

参考資料

クラウドフレアのマンガ海賊版サイトに対する寄与に関する検証

https://www.soumu.go.jp/main_content/000816834.pdf

海賊版サイト対策の現状と課題

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jilis/3/0/3_13/_pdf/-char/en

 

p2ptk.org

 

3つの超巨大サイトが閉鎖された2022年以降、海賊版サイトはどうなってる?

https://natalie.mu/comic/column/521247

 

直近の情勢

 最近また活発化しており、中国系とも言われている。

ジャンプ系漫画の連載作品は人気が高く、集英社のデジタル配信サイトからの購入やdl-zip等から入手して、CDNサービスにアップロードする事で低コスト運用を図りつつ莫大な収益を得ている。

 

 人気漫画だけでなく、イラストの描き方講座や小説など幅広い分野の作品が対価を伴わずに閲覧されている現状がある。

 

ほとんど経済テロといっていい悪質さが背景にあり、主だったサイトを閉鎖させて摘発するのはもちろん、易アクセス性を低下させ、全体の運営規模を縮小方向に持っていく必要があると考えられる。

 

また、対応の遅いgoogle社、CloudFlareに追加での法的圧力を掛ける必要がある。

既にある程度行われてはいるものの、あまりにも不十分な現状と言うしかない。

 

2022年02月01日 20時20分 公開

www.itmedia.co.jp

 

 

海賊版サイトを閲覧するという行為の広範な悪影響

 結局のところ、海賊版サイトの閲覧は自分の首を絞める行為に等しいと考えている。

正常な経済の流れを阻害し続けており、Webネットワークが発生してから現在まで続いている宿痾のようなものといって過言ではない。

 何が言いたいかというと、海賊版のマンガやアニメを見る行為への悪影響は作家の苦労や労力を無為にする行為であるというだけではないという事である。それはあくまでただの一側面に過ぎず、本質は外貨の流出に等しい※7

 

どう考えてもこの国が未だに貧しいのは海賊版サイトの存在に一端があると思う。

 

 この問題の本質とは、この国の経済に全く影響を与えないであろう人物※8を、将来に渡って数億円規模で儲けさせているという事。この事実があるのみである。

 

※7 だからいくら働いても2000年代以前のように年収500万とかいかないし、賃金もほぼ増えない

※8 星野ロミみたいな

 

 

 

あとがき

 とりあえずまとめました。 

この考えに至ったのはごく最近で、実のところ漸く危機感を持つに至って来たというのが実情です。

 正直なところ、これ以上便利である必要もないのではないかと感じています。昔みたいに書店で買うか、book offに探しに行くなどする方がよほど健全だし、歯止めも効きやすい。マンガアプリも悪くないし、好きな作品も海外のもの含めてたくさんあります。

 

 未だに利便性がないからどうのこうのと言う人も居ますけど、結局”タダだから貰っておく”以上の行動理由がないだけなんじゃないでしょうか。現状ではとっくにそのスキームは合法化している。つまりマンガのサブスクはふつーにあって、金を持ってなくてそこまで興味のない人は契約しない。ただそれだけ。

 

 そもそもサブスクリプション制というビジネスモデル自体、よほどうまくやらないと作家が儲かりませんし、漫画村の在り方は経済の観点でも論外だと思うんです。色んな意味で論外ですけどね.....なんでこのような形でしか世に問えないのかっていう。

 

 

マンガのサブスクリプション制サービスまとめ

Linkだけ貼っておくが  https://my-best.com/11848  月額550円~月額980円であり、相当安い。契約者数次第ではあるが、作家がこれで生活が持続できるのかどうかは疑問である。海賊版サイトのアクセスがもっと難しく、専門知識を必要とするものになれば状況は改善されると思う。

 

 

これまで摘発された主な有名サイト

漫画バンク 

「漫画BANK」摘発の舞台裏 中国農村に住む運営者を直撃 驚きの言い分とは… - クローズアップ現代 - NHK

 場所は中国・重慶 30代男性

 「30万円の没収と、60万円の罰金が科されたのみ」とのこと。